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野澤和弘がゼミに登場した講師を紹介しながら
障害福祉のリアルを問いかけ
現役東大生十一人が障害者のリアルに触れ
自分自身のリアルに迫る

1500円+税/46判・216頁
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障害者のリアルに触れて、混迷と苦悶の深い森の中にある自らのリアルを探そう。
新しい価値で世界を塗り替えるのは、君たちかもしれないのだ。エピローグより野澤和弘

障害者のリアルに触れた東大生たちに化学反応が起きた。
もう、自分をごまかせない。

別に弱くたっていいじゃんという価値観は、
何だか負け惜しみみたいな感じがして、今まで認めにくかった。
私たちは勝たなくてはいけなかったのだし、負けたこともあまりなかった。
小さな挫折こそあれ、たいていのことは器用にこなしてきた。
それに不満などなかったけど、
本当はどんどん、息苦しくなっていたのかもしれない。本文より


・編著者

野澤 和弘(のざわ かずひろ)
1959年、静岡県熱海市生まれ。
1983年、早稲田大学法学部卒業。
1983年、毎日新聞社入社。2007年から夕刊編集部長。2009年から毎日新聞論説委員。
2014年、東京大学全学自由研究ゼミナール「障害者のリアルに迫る」担当非常勤講師。

・著者

「障害者のリアルに迫る」東大ゼミ
障害当事者やその関係者の、リアルな息づかいや生活、人生に触れることを目的とした、東京大学教養学部の講義。ALS患者、盲ろう者、脳性マヒ当事者、知的障害当事者、精神障害当事者、医療的ケアの必要な障害児とお母さんなど、多様な講師を招いてきた。
2013年度に自主ゼミとして始まり、翌年には教養学部全学自由研究ゼミナールの正式な講義となる。講義の準備や運営は学生スタッフが担う。 

 


プロローグ 私のいない未来へ
1 岡部 宏生 ALS 喪失と死を見つめて 見下す
2 南雲 明彦 ディスレクシア さすらうアイデンティティー コンプレックス
のっぺらぼう
3 母親+ 障害児 
  医療的ケアの必要な障害児
手のひらの命 気持ち悪さ
4 竹村 利道 障害者の就労支援 破壊者のまなざし 社会的弱者と最高学府
5 牧野 賢一 + 軽度の知的障害者
  罪に問われた障害者
逸脱する魂 「違い」と「同じ」
境界線
価値の一元化
6 向谷地 宣明 +「べてぶくろ」の利用者
  精神障害者
文明への反逆 生きるか死ぬか
自 由
7 小山内 美智子+福島 智+熊谷 晋一郎 
  障害者の性
生と性の宇宙へ ぶっこわしたい
エピローグ 自らのリアルを探そう