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50年以上にわたり
てんかんに関わってきた専門医が
大人のてんかん患者が抱える
さまざまな諸問題を解説

2500円+税/A5判・240頁
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 大澤真木子 (日本てんかん学会理事長)

 患者さんとご家族の人生に向き合い、
 温かく優しく寄り添ってこられた先生だからこその気付きの書。
 バトミントンの名手で、ヴァイオリン演奏で他者の心を洗ってくださる。
 先生のクリニックの勉強会から多くのてんかん専門医が育まれ、
 また優れた共同研究が結実したのも、
 先生の患者さんやご家族への篤い思いが呼び起した感動による。


 今まで私は、大学病院や国立病院(精神科)で、てんかん患者さんを診察してきましたが、てんかん専門クリニックを開いてからの13年間で、多くのてんかん患者さんと長期間にわたってお付き合いをしていると、今までとはまた違ったてんかん発作をもつ、患者さんの人間像が見えてきました。
 発作がおさまって元気で仕事に励んでいる方もいる一方、いまだ発作がおさまらず苦しんでいる方も多いです。また、まったく普通で、健康で明るい患者さんがいる一方、こだわりや知的障害などがあり暗い人生を歩いている方もいます。そして、家族内での葛藤も見えてきます。

 この本は、てんかん教科書や解説書とはちょっと趣を異にしており、私がお付き合いしたてんかん患者さんの日常生活を通して、そこから得られた人間像をもとに書いています。  (はじめにより 大沼悌一) 


大沼 悌一 (おおぬま ていいち)

1936年、山形県生まれ。弘前大学医学部卒業、精神神経医学教室に入局。
カナダ、アメリカにて脳波・神経医学の臨床を学ぶ。
弘前大学医学部精神科、国立精神・神経センター病院、てんかん病棟医長、同外来部長、
独立行政法人国立病院機構さいがた病院院長を経て、
2002年、むさしの国分寺クリニック(http://www.mkclinic.sakura.ne.jp/)を開業。
2013年、天皇陛下より瑞宝中綬章を受章。
2014年、公益財団法人てんかん治療研究振興財団より研究功労賞を受賞。
2015年、公益社団法人日本てんかん協会より木村太郎記念賞を受賞。

 

編集 公益社団法人 日本てんかん協会東京都支部 


プロローグ 忘れ得ぬ患者

1部 成人期てんかんのさまざまな問題

   1章 共通する問題
   2章 身近な問題
   3章 伴う症状の問題
   4章 妊娠・出産の問題
   5章 認知症と間違う問題

2部 てんかんと発作

   6章 症候性部分てんかん
   7章 原 因
   8章 脳の疾患とてんかん
   9章 発作と対応
   10章 日常生活にある発作の誘因
   11章 外的刺激が誘因の「反射てんかん」

 

3部 検査と薬

   12章 さまざまな検査
   13章 薬の作用と副作用
   14章 新 薬
   15章 十分な注意が必要な薬

4部 発作の裏にある脳の病気

   16章 「ミオクローヌスてんかん」
   17章 脳に影響を与えるさまざまな要因

 

    

本稿は、『ともしび』(公益社団法人日本てんかん協会東京都支部発行) 2003年4月〜2016年1月の連載「成人期てんかんの諸問題」を加筆、修正したものです。